リーダーになってまず自覚するのは、「部下を育てる」立場に変わること。
自分でやった方が早いと思っていることを、部下に任せて、出来るようになってもらう必要があります。
まずは一緒にやってみる、やって見せるというOJT (On the Job Training)を手探り状態で始めるリーダーも多いです。
OJTだけで部下を育てる会社も多い中、OJTが機能しなければ、部下が不安になったり、孤立したり、周りと比べてしまい、落ち込んでしまうことや最悪離職を招くことも。
リーダーは、OJTを行う時、どんなことに気を付けたら良いのでしょうか。
OJTは、間違ったやり方を続けていると、ただ部下を放置している状態になってしまいます。
見せるだけでもダメ! 一緒にやるだけでもダメ!
最終的に部下が自律し、自分で一定レベルの仕事が出来るようになる為には、基本の4つの流れを意識する必要があります。
【OJTの4ステップ】
・Show(やって見せる)
・Tell(やり方を教える・説明する)
・Do (やらせてみる)
・Check(評価・指導する)
この4つを繰り返しながら、部下に自信をつけてもらい、自分で出来るまでを支援していきます。
よくある失敗パターンは、
✔口だけパターン・・・Tell(やり方を教える・説明する)だけ
✔放置パターン・・・Do(やらせてみる)だけ
✔指摘パターン・・・Check(評価)だけ
といった、4つのサイクルが1つだけしか機能していない状態です。
OJTは時間かかるし、忍耐力も必要で、出来るようになるまで、何度もこの4つのステップをグルグル回し続けなければなりません。
ただ、忍耐強くこのプロセスを部下と一緒に回し続ける事で、少しずつ出来るようになったり、仕事そのものに自信が持てるようになったり、部下がリーダーに積極的に質問をしてくれるようになるといったメリットがあり、このプロセスを通して、社内の人間関係構築にも繋がるという相乗効果が期待できます。
リーダー自身が教えた事がちゃんと伝わり、部下が一人で出来ることが増えていくことは、OJTをやった側としての喜び、達成感が得られ、これこそが、リーダーになって良かった!と思う大きな仕事のモチベーションにも繋がりますね。
本当に知識を自分に定着させようとすると、
観るだけ、聴くだけ、話すだけではなく、誰かに教えるレベルに達すると、本当に知識が身につく状態にたどり着くと言われています。(ラーニングピラミッドという考え方)
OJT担当を引き受けることは、自分自身の知識力の底上げにもなり、あいまいな理解をクリアにする絶好のチャンスとも言えます。
感覚的に行ってきたこと、経験値で何となく乗り越えられてきたことを、部下にロジカルに説明し、自分がなぜこれをやるのか?という理由を説明できて初めてOJTは機能し始めるという事を心に留めて、育成そのものを楽しんでほしいと思います。
私がOJTを行う際、まず初めに行っていることをご紹介します。
初めてのことだらけの新人さんの立場を想像してみると、一気にインプットすると半分以上は忘れてしまう可能性が・・・
OJTは細かく行うことで、記憶に残しやすいという事もあるので、私の場合は1日30分と時間を決めて、毎日30分のトレーニングで二人三脚するようにしています。
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今日のOJTテーマ:
習得の目的:
習得目標:
学びのポイント:
注力したいこと:
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これをまずA4サイズ1枚に整理して、説明したのち、実際のOJTーShow(やって見せる)というアクションに移るようにしています。
学ぶ側である部下の皆さんにも、しっかりと目的を共有してからOJTを行うと、吸収する力も倍増し、自分が何を学ぶ必要があるのか、意識のアンテナを立てて、あなたの話を聴いてくれるようになります。
是非参考にしてみてください。