4月は半月ほど、新入社員研修登壇でずーっと企業訪問が続きました。
コロナ禍で就活を頑張った皆さんが見事入社され、気持ちも新たに社会人としてスタートを切っています。
私は、研修講師と言う立場で、まずは社会人になったことへの自覚をもたらし、これから社会人として基盤を作るところを担当するわけですが、新入社員研修が終わった後も、まだまだ不安が多いのが現実です。
受入側の上司や部署の皆さんには、新入社員研修を受けたのだから、基礎的な社会人としての知識は備わっているはず!という意識ではなく、新入社員研修を受けたあと、それを実務で使える状態にするためにお力添え頂けたらと思います。
今日は、最近の若手の傾向と共に、研修後も新入社員さんが心配なこと、上司に期待することについて書いていきます。
1位:言葉づかい(敬語が上手く使えるかどうか)
2位:所作のいろいろ(上座下座・お客様のご案内等)
3位:報告・連絡・相談
4位:職場のルール
5位:上司との関係性構築
新入社員研修で、敬語について確認を行いますが、大半の方が2割程度しかできない謙譲語と尊敬語の使い分け。デジタルネイティブと言われる若手にとっては、言葉はSNSのテキスト上で行うチャット方式のものが主流で、相手を敬う言葉づかいは経験が極端に少ないという現実があります。
敬語は使わないと覚えない。そのため、私の研修の中では、とにかくビジネスメールをたくさん読むこと。先輩と取引先の方とのやり取りなど、読ませてもらうことで使い方を知ることから始めましょうとアドバイスしております。話すよりも書く方が圧倒的に心理的ハードルを下げることができます。ビジネスメールを書くところから指導に入るのもお勧めです。
また、電話を取ることには恐怖心が付きまといます。咄嗟の敬語が出てくるか?電話を切る時のひとことってどんな言葉を添えれば良いの?と様々な質問が頭の中によぎっています。新入社員さんにまず会社の電話応対をやってもらうという方は、ロープレ等で慣れさせてから実践に移すようにお願いします。
新入社員研修を行っていて、色々と40代の私から見ても違いを感じるところがありますが、特に上司との関係性構築では、1対1の繋がりを実感できるような深い関係性を求める傾向があります。
トップダウン、指示型マネジメントが一切通用しないということを私自身が身をもって実感しているのですが、とにかく何を伝えるにも、何故それをやる必要があるのか?といった理由や目的、根拠となるものを伝えなければ、指示だけでは「まぁ分かった。理由はよくわからないけど、やるだけやってみよう。」とはならない世代なのです。
他にも、極端に周りの目を気にしてしまい、学生時代は自由な発想でチャレンジしたり部活動で大きく成果をあげていたのに、社会人と言う環境の違いに戸惑い、自分から行動を起こすことが難しくなってしまう若手もいます。
さらに、大きな挫折や傷ついた経験がなく、順風満帆に生きてきたように見える傾向もありますが、実は傷つかないように物事を浅く捉える傾向も。1つ1つの物事を深く掘り下げて考えたり、相手の立場にたってどうして欲しいか?を想像する力は、社会に出てから経験すると言った方も少なくありません。
今は寄り添い方リーダーを必要とされている時代です。
一つ一つの行動の意味や意義を説明しながら、丁寧に教えることを意識しながら育成に関わって頂けたらと思います。
ーーーご案内ーーー
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基本的なことは若手の内にしっかりと教育されることをお勧めします。今年の新入社員さんへフォローアップ研修を検討したいといった企業様や、教える側の上司に向けた研修を必要とされている企業様は、お気軽にお問合せ下さい。若手の思考ガイダンス資料もご要望ございましたらメールにて送付いたします。